このページは、海外を含む幹細胞研究の論文・臨床試験・報道を日本語で紹介する記事です。紹介する試験の結果は、その試験で用いられた細胞製品・投与方法・対象者に限られ、他の製品や当社がご案内する治療の効果を示すものではありません。当社は紹介する研究・製品に関与していません(関与がある場合は記事内に明記します)。このページでは治療のご案内は行っていません。
日本では2014年に施行された再生医療等安全性確保法により、細胞を用いる医療は、リスクの程度に応じて第一種から第三種に分類され、医療機関は提供前に「再生医療等提供計画」を国に提出することが義務付けられています。培養した自家の体性幹細胞(患者本人の脂肪や骨髄から採取した細胞)を用いる治療は第二種に分類され、認定再生医療等委員会の審査を経て厚生労働大臣に計画を提出します。他人の細胞(他家)を用いる治療は第一種に分類され、最も厳格な手続きが求められる区分になります。
提出された計画の情報は厚生労働省が公開しており、今回の論文はそのうち脊髄損傷を対象とした、研究目的以外の提供計画を集計したものです。この届出は、安全性と手続きの適正を確認するもので、治療の有効性を審査する制度ではありません。
41件の計画のうち、使用する細胞は脂肪由来のMSCが68%、骨髄由来のMSCが32%でした。投与経路は静脈内が71%で最も多く、髄腔内が27%です。培養期間はおおむね4週間で、投与する細胞数として最も多かったのは1.0×108個でしたが、計画によってばらつきがありました。平均価格は14,100米ドルと報告されています。
投与する時期を慢性期に限定すると明記した計画は3件(7%)にとどまり、残りの計画には時期の記載がありませんでした。著者らは、同法の下で行われている臨床研究や承認済みの再生医療等製品が主に亜急性期を対象とし、細胞の種類や投与量、安全性の評価方法を標準化しているのと対比して、治療として提供されている計画の間には大きな不均一性があり、科学的な標準化が限られていると結論しています。
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